アレハンドロ・アメナーバル監督
新作、「海を飛ぶ夢」を見てきたよ。
ハビエル・バルデムの演技が光ってました。現在36歳の彼が、51歳の四肢麻痺の詩人ラモン・サンペドロ役のために、一回に5〜6時間かかるという特殊メイクを施して役に臨んだ話にもびびったけど、体を動かせない役なので声と表情のみでその人物像を描き出すのだから、そうとうな離れ業。ちなみに彼はジュリアン・シュナーベル監督の『夜になるまえに』('00)で、キューバの亡命詩人レイナルド・アレナスを演じ、数々の主演男優賞をとってます。パンフによると、アントニオ・バンデラスに続くスペインのセックス・シンボルだって!
また「蝶の舌」に出演していたタマル・ノバス君も、ラモンの甥っ子役として、なかなかの演技をしてました。
アメナーバル監督はすごい。たった2時間強の限られた時間の中で、最低限の人数の役者を使い、これだけ濃縮された作品を作ってくる。一人の詩人の尊厳死をめぐり、人間の生と死、愛、解放のテーマが浮かび上がってくる。とてもとても重いテーマなはずなのに、この作品は始めからから終わりまで、そういったテーマに特有ののしかかってくるような不快感を全く与えない。ラモンが自ら命を絶つシーン、カメラに向かってメッセージを残し、青酸カリの入った水を飲み干し、苦しみながら死んでいく映像ですら、美しいと感じたほどでした。
他にも、ラモンが意識を外に飛ばし、海へ向かって低空飛行して行くシーン、それから、ラモンが還らぬ旅に出発する時の、家族たちの心の揺れ動きの表現。必見です。
なんか深夜に書いてて、順序がぐちゃぐちゃな文章になっちゃってるけど、良い映画だったのできちんと書きたいわ。起きたらちゃんと書き直しまーす。
アメナーバル作品
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/10/05
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (84件) を見る
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2003/08/20
- メディア: DVD
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2002/11/20
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 266回
- この商品を含むブログ (107件) を見る
ハビエル・バルデム出演作品
- 出版社/メーカー: アスミック
- 発売日: 2003/09/05
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
アメナーバル氏がコンポーザーとして参加してまつ。
- 出版社/メーカー: アスミック
- 発売日: 2002/03/22
- メディア: DVD
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (60件) を見る